某国ド田舎で暮らしていた時の人生最大の修羅場
814:名無しさん@HOME:2012/07/23(月) 07:04:21
とりあえず書き終わったので
流れを読まずに投下
もう10年以上前に、某国ド田舎で暮らしていた時の人生最大の修羅場
冬本番の時期の日が暮れた頃、自宅までの道を
一人車を走らせていたら雪にタイヤをとられて動けなくなってしまった。
車を降りる前に周囲を見渡したけど誰もいなかったけど
念のため、ダッシュボードに入れておいた銃をポケットに入れ車を降りた。
雪に嵌ってるタイヤの様子を見ていたら
突然、木々の隙間から物凄い勢いでこっちに向かってくる巨大な物体が
目の端に映った。
熊でした。
本当ならすっかり冬眠の時期なんで、
熊が出るとは全くの予想外でした。
全力で私に突進してくる熊のド迫力に驚いて尻餅突きつつも
アワアワとポケットから拳銃取り出して
なんとか熊に向けて一発撃った。
私がやっと一発撃てたのは、
熊があと5mというところまで迫ったところ。
あの時は、マジで死んだと思った。
続きます。
815:814:2012/07/23(月) 07:06:02
続きです。
ところで、あんな体型だけど、熊って物凄く足が速い。
ウサイン・ボルトなんか目じゃないぐらい速い。
ただでさえ足が速い上に、野生動物なんで
獲物に襲い掛かるときは斜面の上から一気に駆け下りてくることが多い。
この時もそんな感じで
雪道だってのに、気づいてからほんの2,3秒で
一気に50mぐらいの距離を詰められた。
だから銃を熊方面に向けるのだけでも精一杯で、
当然急所に狙い付ける余裕なんてないし、
そもそも目をつぶって撃ったから
どこに当たったのかすぐには分からなかった。
でも、状況はよくわからないけど
幸運にも熊はバッタリ倒れてくれて、
突進の勢いそのままでズサーと私めがけてスライディングして
尻餅突いた私の足元から50センチぐらいの距離で止まってくれた。
すぐ目の前でなんとか倒れてくれたけど
横になってる熊の爪見たら長さが10センチぐらいあって
こんなので引っかかれたら内臓まで持ってかれて即死だと思って
心底肝が冷えた。
まだ続きます。
816:814:2012/07/23(月) 07:07:23
続きです。
旦那から、護身用に車に入れてる38口径じゃ
熊相手には銀玉鉄砲みたいなもんだから
そいつで熊相手にするのは絶対やめとけ言われてたんで
とりえあえず熊は動かなかったけど
きっと脳震盪かなんか起こして気絶してるだけだと思った私。
後頭部から全弾撃ってトドメ刺すことも一瞬考えたけど
それで熊が怒り狂いつつ起きちゃったら人生終わるので
熊が起きないうちにそっと逃げ出すことを選択した。
ちなみに弾は当たったみたいだけど、
熊から血はあんまり出てなかった。
車の後ろには雪道にハマったときのアイテム積んでたけど
ドアの開閉音で熊が起きちゃったら、それで人生終わりなので
音を立てないように、かつ涙目になるぐらいに大急ぎで
着ているコートを脱いでタイヤの下に噛ませて
雪からの脱出作業をした。
この、真横に巨大な熊が寝ている中での
雪からの脱出作業が
今までの人生での最大の修羅場だった。
もう圧倒的な恐怖。
10年以上経った今思い出しても、余裕でおしっこチビるし
今までに何度も夢に見た。
まだ続きます。
817:814:2012/07/23(月) 07:08:28
続きです。
本当は走って逃げたかったけど
でも、もし他に仲間の近くにクマがいたり、
走ってる途中に私を襲おうとした熊が目を覚ましちゃったら
人間の足じゃ逃げきれない。
熊のエサコース確定
だから心臓バクバクさせながらも、必死で脱出作業した。
ちなみに、コートをタイヤに噛ませて脱出作業を終えても
すぐには運転席に戻れなかった。
腰が抜けて思うように歩けなかったから。
思うように動かない自分の足を本気で恨みつつも
声を押し殺して静かに泣きながら
這うようにして運転席に戻った。
幸い、一発で雪道を脱出できた。
500メートルぐらい走って、現場が見えなくなって
ようやく全身の毛穴が全開するかのような安堵感を感じることができた。
そっからは、もう二度と雪道にハマらないよう
震える手でハンドル回しつつも慎重に家まで運転して
家に着いたら即、警察に電話した。
警察が確認しに行ったところ、熊は死んでたらしい。
まだ続きます。
818:814:2012/07/23(月) 07:09:50
続きです。
警察の人も言ってたんだけど、
私の車に積んであった拳銃じゃ
普通、熊相手にはどうしようもない。
心臓狙っても、ぶ厚い皮下脂肪と人間離れした強靭な筋肉に阻まれて
心臓まで届かないらしく、旦那の言うように銀玉鉄砲状態らしい。
でも、そういう火力の弱い銃でも熊を殺す方法はあって
たとえば、熊の目から弾丸を通して、
その後ろにある脳を破壊できれば
火力が足りなくても巨大熊を殺せるらしい。
まあ、歴史に名を残すぐらいの銃の名手でもない限り
高速で突進してくる熊に対して
眼窩の隙間からその奥にある脳みそ狙うなんて
不可能なんだけどね。
たまたま私が目をつぶって撃った弾は、
ちょうど熊の目を通って熊の脳に届いていた。
ホント、九死に一生レベルじゃない超幸運だった。
その後は話に尾ひれが付いて広まり
突進する熊を見ても物怖じもせず
ギリギリまで引き付けて一発で仕留めたとか
銃口と熊の脳、熊の目が直線で結ばれる点を求めて
倒れこむようにして撃ったとか言われて
周りからすっかり銃の達人扱いされて
よく知らない人からも突然そのことを言われたことが
第二の修羅場だった。
終わりです。
821:814:2012/07/23(月) 07:28:33
>>819
>実はこれまでにも「ラッキー!」なんてことはなかった?
いえ。
どちらかというとやること全て裏目に出るタイプです。
この時以外はラッキーとは程遠い人生です。
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