電車男ブームで始まったといっても過言ではない、2ちゃんねる文学。
例の崩れまくった文体に馴染むことができれば、かなりハマること間違いなしです。
また、ここに書籍化間違いなしの作品が登場しましたので紹介します。
6月下旬、俺は3時間目の途中から気分が悪かった。
元々体は病弱なほうで昔からよく貧血になってたりして、
この日も嘔吐感が抑えられなくなって古文のじゅぎょうの最中
机の上に朝食べたフレンチトーストを含んだ吐しゃ物をはきだした。
隣の女子が「うわっ」 っていう声をあげてた。
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/14(火) 16:45:39
教師が「大丈夫か?」って言いながらこちらに向かって来た。
教室がざわざわし始めて なんでか俺は「どうしよう」って何回も思ってた。
隣の女子をチラッと見るとかなり距離を取って避難してた。
なぜか冷静に「まあ そうするよな」 とか考えていた。
すると俺の背中をさすってくれる奴がいた。
顔も見ずにうつむいていたが俺には誰だかすぐにわかった。
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/14(火) 16:51:52
そいつは俺を保健室につれていきながら「なんか飲むか」と聞いてきた。
俺が「ごめん・・。」 っていうと「ポカリとかがいいんかな」といいだした。
うちの保険医は病人が来るとめんどくさそうに対応する。
俺はそれが凄く嫌で、あまり気分が悪くなったりしても保健室にはいきたくなかった。
こいつはこの前も体育の途中俺を保健室につれていこうとして、
「保健室にはいかなくていい。ごめん。」と言った俺への配慮をしてくれたのか、
ポカリを買って自動販売機の横のベンチで一緒に座ってくれた。
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/08/14(火) 16:58:53
「気分良くなったか」と、そいつが言った。
俺は「うん だいぶ・・。」と返した。
そいつの制服を見ると、俺の制服についてたゲロがかなり伝染してた。
「ごめん。 制服・・・。」
「ん。 あぁ。」
そいつはこびりついたゲロを見もせずに答えた。
こいつはいい奴だ。
でも俺達は友達でもなんでもなかった。
中学から一緒だけど世間話をした事すらない。
ただ、こいつは中学の時からこうだった。
ああ、もう序盤から切なくなってきました。
詳細は以下より。