肉まんが食べたい
739 名前:おさかなくわえた名無しさん 投稿日:2007/12/26(水) 20:15:52
「肉まんが食べたい」
彼女は急にそう言い出した。
「何を急に」
「どうでもいいじゃない。私は肉まんが食べたいの」
そんなことを言われてもここには肉まんはない。どうしよう。
そう悩んでいると、彼女は右手を振りかぶりその手を僕の喉に差し込んだ。
「私は肉まんが食べたいの」
彼女はそういいながら手を奥深くへと進めていった。
僕はただ、その周りから見れば奇妙な行為を行う彼女の顔を見ていた。
「肉まん、肉まん」
彼女は嬉しそうに繰り返していた。
そうしていると、彼女の手は僕の胃にたどり着いた。
彼女は胃を探るように手を動かした。
僕のお腹は奇妙な形になっていた。
「あ、あった」
彼女はとても嬉しそうな顔をこちらに向けた。
僕も嬉しくなって微笑み返した。
彼女は来た器官を引き返し、僕の口から手を抜いた。
その腕は長く伸びており、力を抜いてぶら下げていると地面に着いてしまっていた。
そしてその長い手の先にはしっかりと肉まんが握られていた。
彼女は伸びた腕を不自由そうに扱いながら肉まんを食べた。
彼女の幸せそうな顔を見て、僕はまた微笑んだ。
「僕はなんだかあんまんが食べたいよ」
そう言うと、僕の腕は少し伸びた。
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