65 名前:1/2 投稿日:2008/12/23(火) 05:57:18
大分前の話。長いけど聞いてくれ。
俺が住んでたボロアパートが火事になった。
1階の一番道路に近いとこの部屋ら辺が火元で、その上の部屋とか、
隣の隣の隣あたりまで、数部屋が焼けてしまった。
昼間だったからみんな出かけてて、幸いにも怪我人は無かったし、全焼もまぬがれた。
俺の部屋は道路から一番奥だったから、ギリギリ焼けはしなかったけど、
すぐ隣の部屋まで火がきてたみたいで、消火の水で水浸しになってた。
夜になって帰ってきて、家焼けてるから呆然としてたら、
大家さんのおばあちゃんが消防の人となんか話してるのが見えた。
大家さんはアパートの隣の小さい家に1人で住んでて、年金と家賃で暮らしてるって言ってた。
毎日アパートの通路や階段を綺麗に掃除してくれて、宅急便とか預かってくれるし、
宅急便取りに行くと、ついでにお菓子とか果物くれたりすることもあって、
会うと気さくに声かけてくれるいい人で、俺もいろいろ話したりして、結構仲良くさせてもらってた。
大家さんはボロボロに泣いてた。
声かけたら、「私がちゃんとみてなかったから、こんなんなっちゃってごめんね」って、
泣きながら謝ってくれた。
大家さんこそ、アパート無くなっちゃってこれからどうやって暮らしていくのか、
心配になってこっちも涙ぐんでしまった。
他の部屋の奴らが帰ってきて大家さんを責めてて、大家さんはやっぱり泣きながら謝ってた。
家財道具全部焼けちゃって、キレる気持ちは本当に良く分かるけど、
大家さんを責めるのは何か違うんじゃないか、なんて思いながら見ていた。
その後、消防の人からいろいろ聞かれたり、他にもいろいろあったんだけど省略。
66 名前:2/2 投稿日:2008/12/23(火) 06:00:06
友達に事情を話したら、しばらく泊めてもらえることになったから、
俺は自分の部屋に行って、貴重品と、あとまだ使えるものは無いか掘り出したりした。
服や本、家電なんかは全滅だったけど、CDとか皿とか無事だったし。
その時も、大家さんは手伝ってくれた。
で、荷物まとめて、お別れだねって話をした。また大家さんは泣いて、泣きながら謝ってくれた。
俺もまた涙ぐみながら、いろいろお世話になりました、お元気でって、
大変だろうけど頑張ってって、挨拶してわかれた。
それから半年後ぐらいに、その焼けたアパートに住んでた人から連絡をもらったんだよ。
(何かあった時の為に、数人だけだけど、お互いに連絡先を伝えてた)
火事の原因は放火だったって。
しかも犯人が大家。アパートにかかってる火災保険目当てだって。
なんじゃそりゃ?もう衝撃。衝撃杉。つーかババァふざけんな!
何で一番道路側に火を付けたかっていうと、一応俺とは仲良くしてたから
気を使ってくれたんだって。
冗談じゃねぇよ!そんな気遣い全然いらねーよ!!どうしてくれんの俺の服とか家電とか!
あん時ババァ責めてた他の住民さん正解。大正解。
最後の荷物掘った日、記念にって焼けたアパートの前で一緒に写真撮っちゃったよ!!
あの日の俺の涙を返せ!思い出すたんびにすんっげー腹立つ。マジムカツク。