わたしはにさいのころにおやがりこんした
87 名前: 名無しの心子知らず 投稿日: 2009/12/02(水) 08:49:11
ことしこどもがうまれた。
まつげのながい、かわいいおんなのこ。
だんなやだんなのしんせき、ぎりのりょうしんたち、
おじいちゃん。みんなとってもよろこんだ。
はつまご&はつひまごふぃーばーであいどるじょうたいのわがこだけど、
ひとたびいえにかえればあいどるでもなんでもない、ふつうのあかちゃん。
だけど、とってもかわいい。
わたしはにさいのころにおやがりこんした。
ははおやはしんけんをとったものの、そだてられるわけもなく
じぶんのりょうしんにわたしをまるなげ。
それからようちえんにはいるまで、ははおやはあらわれなかった。
そふぼはやさしくきびしくそだててくれ、なんとかいまのわたしがある。
しばらくしてははおやにひきとられ、ぎゃくたいのまいにち。
からだもこころもきずだらけ。
にげるようにとおいだいがくへいき、しゅうしょくし、いまのだんなとであった。
けっこんするきなんてさらさらなかったし、あいてにもそれをりょうしょうずみだった。
あるひ、せいりがこなくてびょういんにいったらにかげつ。
ひにんはきっちりしていたのに、とおもいつつだんなにはなしたら、わざとひにんさなかったらしい。
それからわたしのははおや、いままでのこと、ぜんぶはなして「けっこんはむり」とつげた。
それでもだんなはゆずらなかった。
うちのははおやのどくおやぐあいをじっさいにたいけんさせたが、だんなのいしはかたい。
だんなのりょうしんにも はくとこはいて、とうぜんはんたいされるとおもったのに、
ぎゃくにようじょにされた。
うよきょくせつあり、こどもがうまれ、
たまにははおやとおなじことをしてしまうんじゃ、とおもうことがある。
だけど、かこをおもいたすたび「あんなこと、わがこにできるわけがない」ともおもう。
いずれからだにのこるきずあとをきかれるだろうけど、うまくごまかそうとおもっている。
きょうもうちのこは おばあちゃんにあそんでもらって、きゃっきゃっとよろこんでいる。
わたしのおかあさんはいま、このひとだ。
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