【ヤフー知恵袋】飛行機が飛ぶメカニズムについて質問です
ヤフー知恵袋に投稿された質問が面白かったので紹介します。
一年ほど前、テレビの特番で
『飛行機が何故空を飛んでいられるかの具体的な仕組み(理屈)はいまだ解明されていない』
と言っていました・・・
エンジンをどのくらいの出力で操縦すれば飛ぶかは解っているが、何故 鉄の塊が飛んでいられるかは解っていない・・
と言うような説明でしたが本当なのでしょうか?
詳細は以下より
ちゃんと答えを得ようと思ったら、それなりの知識が必要なのは明白ですが、専門家らしき人が色々答えています。
程度の問題です。
21世紀の現代、飛行機がどのように設計されてると思います?
すべてコンピュータの中で設計されてるんです。コンピュータによる生産第1号機は、1980年代に完成したステルス爆撃機F117です。この飛行機はビス1本に至るまで、すべての部品をコンピュータ内で設計したのです。しかも全翼機という非常に不安定な機体を制御するシステムもすべてです。開いた扇子をまっすぐ飛ばすのは非常に難しいですよね。これを制御するには、しっかりと航空力学を理解していなければならないんです。
現在では、コンピュータの中で流体力学シミュレーションを行って、飛行機の形状を設計してるんです。昔のNASAにあった巨大な風洞実験装置なんて、とうの昔に閉鎖されました。コンピュータで実験できるようになったことで、低予算で様々な実験が可能になったんです。例えば、私たちの常識として飛行機の翼は、後ろ向きに付けますよね? 鳥や昆虫の翼や羽根も後ろ向きです。でも亜音速から超音速では、ウルトラマンのように前に出した方が機動力が増すことが分かったんです。こういう翼を前進翼と言って、一部の戦闘機に使われてます。きっと開発エンジニアの誰かが、冗談で逆に付けてシミュレーションしてみたんだと思う。
このように飛行原理はかなりのところまで理解されてるんです。しかし何事においても未解決分野は存在します。たとえて言うなら、99%までは分かっているが、残りの1%は不明ということです。さらにマッハ5を超える極超音速領域の航空力学となると、半分程度しか分かっていない状況で、こんな超高速機を設計し、制御するのは不可能ということになる。
フェルミ国立研究所の物理学者デビッドアンダーソンと、
ワシントン大学の航空力学の専門家スコットエバーハートが本を出して、
それがアメリカの科学誌や航空専門誌に取り上げられて物議を醸した事が元ネタだと
思います。
飛ぶ原理(揚力発生)としての、
ベルヌーイの定理も渦理論も飛行機が飛ぶ原理として不十分だと言う主張です。
(ベルヌーイの定理)空気のスピードの差による圧力差では・・
翼の上の方の空気の流れるスピードが速い事は実験から判っているけれど、
何故早くなるのかは判っていないそうです。
結果から、定理の方を持ち出して、ある意味、「こじつけ」をしている。そうです。
一方、渦理論も・・
航空力学の専門家は、飛行機は渦で飛んでいるといっているそうです。
翼が「時計回りの渦」を生じさせ、それがベルヌーイの定理による揚力となって飛んでいるということらしいです。
事実、実験で翼の後ろには、必ず「反時計回りの渦」が出来ることが観測されている。
ところで渦というのはどうやら、「時計周りの渦」と「反時計回りの渦」があって、
必ずペアで出来るそうです。
「反時計回りの渦」が翼の後ろに有るんだから、
”見つからないけど”きっと「時計回りの渦」が翼の所に出来て、
それで飛んでるんだ!!と考えている訳だそうです。
両方とも結果からの類推です。
だから本当の所は解明出来ていない。というわけです。
まあちゃんと飛んでいるんだから良いんですけどね。
事実です。
ただし「根本的な原理は分ってはいるけども、理論だけでは設計できない」と言うのが現状です。
有名なベルヌーイの定理などで揚力が発生して・・・と言うのは大昔から分っていることです。
しかし機体の形状設計は流体力学に基づいた理論だけではシミュレートしきれないのです。丸い胴体に揚力を発生させる厚みを羽をつけ、垂直・水平尾翼が付くとシミュレーションの為の条件が複雑になりすぎて近似的な計算しかできません。
そこで実際に木製模型を作り、風洞の中で風を当てて実際に飛ぶかどうか実験します。
揚力の発生原理と流体工学(力学)、そして構造設計が複雑に絡んでいますからね。
機体の重量が算出できればエンジン出力は簡単に選出できますから、出力の問題は大丈夫です。
実に面白いですね。こじつけで成り立ってるなら、例外があったりしても、逆が真じゃなかったとしても、仕方ない事ってことになりますよね。反証できたとき、科学は大きく進歩するのでしょうか。ワクワクしますね。
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