音楽の聴き方が変わってきた、というかCDが売れなくなった件
もう随分前から沢山色んな所で言われている事なんですが、
CDが売れない
とか、
レコード屋さんが倒産
とか、
音楽の聴き方が変わってきた
とかの事を今日は書いてみようと思います。DJとかやってるとなんだかそういう事が物凄く遠い世界のオハナシのような気がずっとしてました。自分は日常的にCDとかレコードを未だに買ってるもので。雑多なネタをまとめてみました。
詳細は以下より
音楽の聴き方が変わってきた、というかCDが売れなくなった件
もう随分前の記事ですが、衝撃的だったのが、いちるさんのこの記事
高校生は、音楽CDのことをなんと呼ぶか?(小鳥ピヨピヨ)より引用
最近の高校生は、音楽CDのことをなんて呼んでるでしょうか?
答えは……「マスター」だそうです。
つまりこういうことです。例えば、クラスで誰かが、
「おーい、浜崎の新しいアルバムのマスターゲトったぜ」
と言います。そしてクラスの子全員に回覧して貸します。
CDを受け取った子は、iTunesか何かにそのアルバムを取り込んで、次の人に回します。
回覧が終了したら、そのCDはポイ。
もうパソコンに取り込んだから、不要なのです。
確実に時代が変わってきています。しかしマスターって!
僕自身、ショップでレコードやCDを買う事が激減してしまった為(ほぼ通販)、以前とは音楽メディアを買う方法は変わってしまったという自覚はあります。
itunesによる音楽ファイルの管理が便利すぎる為、アナログレコードを買って来ても、一々PCに録音してitunesへ取り込みしている始末。
最近ではあの大きな盤が欲しくて買っているようなものです。自分としては非常に中途半端でどうにかしたいと思っている部分ですが、皆さんはどうやってるんでしょうか。所持枚数が1000枚を超えた辺りから、CDやレコードの保管方法はずっと悩んでいて、これだったらもうダウンロード購入でいいんじゃないか、とか思ったり思わなかったり。
一枚のCDが見つからなくて棚を何度も行ったり来たりするよりも、itunes上で検索するほうがずっと便利ですし、Airmac Express(AppleTV)+Remoteの環境が便利過ぎなので、聴きたい曲を流すのに納戸からCDを引っ張ってきて
流すというのは効率的にもあまり健康的ではないのです。そんな理由で、我が家ではitunesによる一括管理で音楽を再生しています。
という事は件の高校生の「マスター」的に音楽メディアを扱っているのですね僕も。うーん。
「マスター」だなんてけしからん!とか思ったオッサンの僕も、同じ穴のなんとかだったというわけです。
もうひとつ、僕の中で不思議だったのが、ケータイの「着うた」。あんな、高い金(1曲420円!)払って低音質のものをケータイにダウンロードするヒトが不思議で仕方なかったのです。着信音でJ-POPが流れて来たらなんとなく引いてしまうとかいった問題は別にしても。
そしたらそれに対する回答を見つけました。
Waste Of Pops 80s-90s|カバー曲・消えたバンド・ニュース より引用
だって多少着うた落とす程度の額なら、親が出すもの。携帯の請求額に含まれるから。
自分でお金出す必要がないのであれば、そりゃ怒られない程度にバンバン落とします。一方CDは、どう転んでも自分の小遣いからお金出して購入ということになるわけで。
だから「420円のデータ」VS「1000円のパッケージ」という選択なのではなく、
中高生の体感的には形の有無関係なく
「タダ」VS「1000円」という方が正しい。
そりゃ彼らの経済事情的に考えれば、結果は明らか過ぎる。
「タダ」という選択肢があるのに、1000円とか3000円とか出すっていうのは、
それよっぽど好きじゃないと選ばない。今のチャートに残っている売上数の
何割かは、その「よっぽど好き」の集大成によってやっと支えられているわけで。
少なくとも中高生については、可処分所得を携帯に持っていかれて云々という
次元で考えていたらダメそうなことは、何となくわかったような気がしますが、
やっぱCCCDや着うた、レンタル開始を遅延させようとする曲目構成その他いろいろ、
レコード会社のやっていることの諸々、「よっぽど好き」な人達や「音楽馬鹿」を
将来的に減らそう減らそうとしているとしか思えない施策の数々は、少しずつ
自分たちを自ら死に追いやっていくんだよ。
目からウロコでした。そうか、そういう事か。大人からみれば、なんという悪どく汚い商売なのかと憤らずにはいられませんね。
誰が悪いとかそんな話ではなくて、何かが変わりつつあるのだと思います。
MP3ファイルをyoutubeにアップしたり、そうやってアップされたファイルからMP3を抜き出したり、P2Pでキーワードを入れておいたら勝手に落ちてきていたり、ちょっと工夫すれば最近のヒット曲なんていとも簡単に無料で入手することができます。
先の「よっぽど好き」「音楽馬鹿」以外の人は総じて、音が悪かろうが、アルバムの曲が一曲抜けていようが全く気にならないはずです。いやむしろ、ヒット曲だけがあればいいのでしょうか。
自分が動いてお店に行かなくてはいけないレンタル屋さんの方がよっぽど面倒だ、というハナシになります。レンタル代の300円が惜しいのかどうかは別としても、
何ステップあるんだよこれ・・・という気持ちになり、レンタルなんてバカらしくなってしまいます。
あと、MP3等の圧縮音源は音が悪いとかいうヒトが結構いますが、どんだけいい音響設備を持ってるんだよ!と言いたいですね。
いい音で聴きたいなら、いいスピーカーやヘッドフォンで聴くべきだと僕は思っています。
5000円もしないiPod用スピーカーで、
「いやあ、やっぱmp3は音にパンチがないね。やっぱり高音がd(略」
とかたまに言うヒトがいるんですよ(泣
ところで「CDを買う」という環境自体にも変化の波が訪れています。奇しくも老舗のレコード屋さんがどんどん閉店していっているニュースが絶えない近頃。
アナログレコード小売大手「倒産」 DJの「レコード離れ」が響く(J-CASTニュース)
音楽メディアのヘヴィな購入層といえる、DJを趣味に持つ人たちも続々CDによるDJ、そしてPCによるDJに移行しているというハナシを実際聞きます。
実際PCDJをちらほら見かけるようになりました。うらやましくもあり、寂しくもあり、微妙なキモチになったのを記憶しています。Tractor Scratch登場以降、急速にPCDJ化も進んでいるようです。
また、アーティストに正しい対価が払われない、とかの問題もあります。これについても以前とは随分変わってきていて、話題になったradioheadの新譜「in rainbows」について、
RADIOHEADの自由に値付け方式のin rainbowsはどれぐらい売れた?(じだらく-マーケティングが語りたいけど語れない人のブログ)より引用
レディオヘッドが新譜イン・レインボウズを、
「ユーザーが自由に値付けして買える」
という方法で売り出しました。
あれってどうなったのかな?
と思い探してみたら、
(中略)
⇒ ほとんどのファンは無料でダウンロードをした。
(中略)
ただし、12月末にイン・レインボウズのCD版をリリースする前の段階で、2003年発売のヘイル・トゥ・ザ・シーフの売上以上にお金が集められていた。
ちゃんと儲かっててなんだかホっとしました。少なくとも、人気アーティストに関してはこれでもいけるという例ができたのです。
他にも、マドンナや、Nine Inch Nails、OASISやJamiroquaiがレコードレーベルを脱退したり、
そして壁は崩れはじめた―マドンナ、レコード業界を捨てる
ブラジルでは、別の視点でのビジネスモデルが存在していたり、
そもそもブラジルでは、日本の音楽業界とは異なるビジネスモデルが存在している。(やる夫のチラ裏やるお)より引用
各種メディアでのライブ評や、MTVでのクリップ放映、テレビドラマの主題歌への採用等で徐々に知名度が上がると、よりステイタスが高くキャパシティの大きな会場で単独ライブを行うようになる。また、楽曲が素晴らしいものであれば、新旧問わず他のアーティストが繰り返しカヴァーする。
CDの売上はあくまで結果として見なされることが多く、ライブで集客できないアーティストが高い評価を得ることもないのである。
様々な動きが音楽業界にはあるようです。まだまだ過渡期なんでしょうか。僕らユーザーにとっては、安価で便利で、そしてちゃんとアーティストに対価が払われる仕組みが出来ることを祈るばかりです。
最後に、いつまで音楽はCDにこだわり続けるのだろう?(北の大地から送る物欲日記)より物凄くうなずいてしまった一言。
これわかるなあ。
iPodなどのヒットによって音楽が手軽になったけど、「音楽が超好き」なヒトの割合はそんなに増えていない、いやむしろ減ってると僕は思うんですよね。
他にも最近は音楽業界にまつわるニュースが絶えません。
音楽CDの売れ行き推移をグラフ化してみる(Garbagenews.com)
ランク常連は中年ばかり!? J-POPアーティスト高齢化のワケ(日刊サイゾー)
IT’s my business > 「最近の音楽がつまらない」のはなぜか(ITmedia)
米音楽売り上げ、3分の1がデジタル音楽に(ITmedia News)
ディスカッション
コメント一覧
納屋!!ボクはCDをソフトケースにすることによって収納スペースを確保しました。ソフトケースに入れ替えているときに気がついたんですが、CDってけっこう痛むんですよね。気がつかないうちに劣化している。
「音楽が超好き」な人って確かに少ないんですよね。普通に好きな人は多いんですけどね。普通に好きな人が増えた分、超好きな人は相対的に減ったんでしょうね。
ピラミッドの底辺が薄くなってるのに、上層ばかり厚いのが今の状況。その上層ももともとは底辺から形成されていったものだから、底辺が無くなれば新規に補充される見込みもなくなってしまう。そんな風だとじわじわとパイが減って生きそう。
私は、ある宗教団体に所属していて高校生とつきあうことも多いのですが、「CDのことマスターなんて呼んでるヤツ見たことない」そうですよ。
どうも現役高校生です。
二つほど指摘させてもらおうと思います。
まず第一にもう既に指摘されていますが、に「CDの事をマスターなんて呼ぶ人は居ない」と言う事です。
第二に「mp3をダウンロードする人はまだあまり多くない」と言う事です。
パソコンを使うことにまだ結構偏見があるため、そしてダウンロードできるほどのスキルがないという二つの理由からです。
どちらかというと携帯でダウンロード→そのまま通学途中聞くというスタイルが今のところ主流に見えますね。
iPod派の人はレンタルに頼ってる人が多いようです。
読みやすかった!よくわかった!
そんな、身の回りの数人を「今の高校生は」的に解釈した記事を元にされても説得力ないですよ。
「cdが売れなくなった」
はマスゴミの感想文。
「高校生がマスターと読んでる(な酷いだろ?金払え)」
はマスゴミの願望文。
ブラジルの「新しい」ビジネスモデルだけど、これって昭和のころの日本とおんなじじゃない?
一般家庭にレコードプレーヤーとかカセットデッキがなくて、媒体に依存するビジネスモデルじゃなかったころと一緒にするのはアレだけど・・・・・・。
俺も現役高校生だけど、マスターなんて言葉使わない。
CDは車の中で聞くときに使うし、捨てることはまずない。
この記事を読んで気になったから友達に聞いても
友達もそんな言葉使わないとか。
結構東京に近いところに住んでるけど、この情報は初耳だし、
こんなこと言ってるやつらは5%もいないと思う。
↑現役高校生(笑)
クソワロタwww
な、なにがおかしいの・・?
この場合高校生の意見は参考になるだろう
草まで生やしてバカじゃなかろうか
捨てません。
ブックオフです。
>「CDの事をマスターなんて呼ぶ人は居ない」と言う事です。
自分とその周りが言ってないだけで全ての高校生が「言ってない」と言うのもおかしな話だと思いますがw
言ってるヤツがいた、というだけで十分じゃないかと思われw
CDを全く買わなくなる世界はいずれ来る
非常に納得のできる記事。 音楽の聴き方が変わってきた、というかCDが売れなくなっ
俺も高校生だが(笑)、CDの事をマスターと呼ぶ人なんて電車の中ですら見たことは無いな。
少なくとも、現在の高校生全員がCDの事をマスターと呼んでいるわけではない。
一応私立の金持ち学校とやらに通っているが、周りの大抵の学生はよっぽどのファンじゃなければP2Pか違法サイト、もしくはコピー回しによって無料で音楽のデータを入手している。
俺は半々。
CDの売り上げが減る原因ってやっぱり大手レコード会社のCDそのものの値段が高い事、そしてコピー対策を施せてない事だろうね。
ゲームでも同じ、無料で手に入る実体の無いデータに積極的に金を払おうとする若者なんてそうそういない。
というか、芸術品としての音楽を金で売る、という行為自体がおかしいかもしれんね。
現役高校生です。
ようつべで聴きます。
他人語り87 – 臨死!江古田ちゃんT-シャツ
サザンオールスターズ / 右:イエローマン 右:01MESSENGER まだ…
>>「よっぽど好き」「音楽馬鹿」以外の人は総じて、音が悪かろうが、アルバムの曲が一曲抜けていようが全く気にならないはずです。
じゃあ自分は、「よっぽど好き」の部類に入るな
昔はレンタルしたCDをMDにダビングしてたけど、
今はCDをわざわざ買ってPCに取り込んでる
聴くのもそんなメジャーじゃない一アーティストの曲
だし、ノイズ混じってると壊れたのかと不安になるし
曲が抜けてるなんてのはもっての外
現役高校生でこれって珍しいの?
現役高校生だが、マスターなどと呼ぶ奴は見たことがない。
CDが売れないのは携帯でwebからダウンロードしてるからだと俺は思う。
残念な話、友人の多くが無料で違法(?)ダウンロードしているみたいだ。
はっきりいって日本のCDは高すぎ。海外に行ったときなんかCDの安さに驚いた。だって日本のCDの三分の一くらいなんだもの。
日本ではとにかくシングルがでて(しかも1000円台)、そのでまくったシングルだけでアルバムが構成されているのがほとんどの現状だったら、よほど金がある限り買わないよ。
こんなんで、若年層はCD買わないよ。CD買うほどのお金があったら、ほかの事に使う方がよっぽど生産的だ。
非常に面白い。
僕もDJがCD回し始めた頃から複雑な気持ちでいたので。
過渡期、
と云う解釈をして
しばらく様子を見ることにしましょう。
通りすがりですが・・。
確かに、CDは売れなくなった。
レコードなんてもっと。
周りにもDJ居るし、自分もDJみたいなことやったりするけど、最近はPCDJ(呼び方はともかく)が多くなってることは事実。
若い子だととくにね。
今がちょうど分れ目なんだろうか?
CDがマスターなら、DVDはママなのかな、と、ふと思った。
CDをマスターと呼ぶかどうかの議論は元の記事に行ってやれよ…
ここじゃそれが話の本筋じゃないだろ…
そもそも、「マスターと呼ぶ人たちがいた」という記事に「マスターと呼ぶ人は周りにいない」ってずれてる。
「信長という人がいた」という記事に「そんな名前の奴周りにいない」みたいな
あたかも最近の高校生がマスターと言ってるかのように書いてあるからみんなコメントしてるんじゃないの?
実際そんなこと言う奴は俺は見た事ないわ
突っ込まれる例えなんだからしょうがない
つうかCDが出来た頃には、ネットに入れて落とすとかの行為を微塵も予想していなかったわけだから、
CDが売れない云々で話し合っても意味ないし、曲の購入費用を確実に払わせたいならCDに変わる別の媒体を考えるしかないだろう