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管理人ayu

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映画『Playground/校庭』あらすじ・キャスト・配信情報まとめ。7歳少女の視点で描く衝撃の72分

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Playground校庭

映画『Playground/校庭』は、小学校という閉鎖された“世界”を、7歳の少女の視点のみで描き切った衝撃の長編デビュー作。希望に満ちているはずの校庭で、いじめを目撃した妹と、被害者である兄の葛藤、そして大人の無関心さが、観る者の記憶を揺さぶり、社会の縮図を鋭く映し出す。圧倒的な没入感で描かれる、美しくも残酷な72分間のサバイバル・ドラマ。

Playground/校庭:ネタバレなし感想

大人の事情は一切語られないどころか、イジメにあっている兄の心情までも語られず、終始圧迫感のある被写界深度の高さと画角の狭さにクラクラします。

加えて背後から捉えたような独特なカメラワーク。どなたかが「子ども自身の目線である」と書いていてなるほどと思いました。

ドキュメンタリーと思うほどのリアリティと、没入感を追求したことで、決して逃げられない「学校」というものが非常に効果的に作品に投影されていました。

そしてなんといっても、主演のノラを演じたマヤ・ヴァンダービークちゃんの驚異の演技力!冒頭から一瞬にして掴まれました。

キツイストーリーですが観て良かったと思える傑作でした。

Playground/校庭:作品詳細

原題:Un Monde / Playground 製作年:2021年 公開日:2025年3月7日 製作国:ベルギー 
上映時間:72分 ジャンル:ドラマ/スリラー 配給:アルバトロス・フィルム

Playground/校庭:予告

Playground/校庭:キャスト・スタッフ

キャスト
  • ノラ:マヤ・ヴァンダービーク
  • アベル:ガンター・デュレ
  • 父:カリム・ルクルー
  • 先生:ローラ・ファーリンデン
スタッフ
  • 監督・脚本:ローラ・ワンデル
  • 製作:ステファン・ロエスト
  • 撮影:フレデリック・ノワロム
  • 美術:フィリップ・ベルタン
  • 編集:ニコラ・ランプル
  • 音楽:トーマス・グリム=ランズバーグ

Playground/校庭:解説

ベルギーの新鋭ローラ・ワンデル監督が、長編デビュー作にして第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で国際批評家連盟賞を受賞、さらに第94回アカデミー賞国際長編映画賞のショートリストにも選出された傑作。

物語はすべて、小学校に入学したばかりの7歳の少女ノラの視点(目の高さ)で描かれる。この徹底した演出により、観客はノラと一体化し、子どもたちの世界で繰り広げられる無邪気さと残酷さ、そして大人の社会の縮図でもある“校庭”という名の戦場をリアルに体感する。

いじめという普遍的なテーマを扱いながら、誰かを断罪するのではなく、被害者と加害者、そして傍観者の間で揺れ動く子どもたちの複雑な心理を静かに、しかし強烈なあぶりだしていく。

その手法は小島秀夫監督に「学校版『サウルの息子』」と評されるなど、世界中の批評家やクリエイターから絶賛された。

Playground/校庭:あらすじ

7歳の少女ノラは、兄アベルが通う小学校に胸をふくらませて入学する。しかし、人見知りで友達ができないノラにとって、校庭は居場所のない不安な空間だった。

ある日、彼女は兄アベルが同級生から執拗ないじめを受けている衝撃的な現場を目撃してしまう。大好きな兄を助けようとするノラだったが、アベルは「誰にも言うな」と固く口止めする。

その後もエスカレートするいじめと、兄の不可解な態度に、ノラは混乱と孤独を深めていく。やがて、頼りにしていた担任の先生が学校を去り、ノラ自身も友達から仲間外れにされてしまう。

たった一人でこの残酷な“世界”と向き合うことになったノラは、ある日、校庭でさらに衝撃的な光景を目撃するのだった…。

Playground/校庭:関連サイト

Playground/校庭:配信

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Playground/校庭:SNSでの主なユーザーレビュー

7歳の少女ノラの視点だけで描かれる学校は、まさに戦場。カメラワークが秀逸で、自分も校庭にいるかのような息苦しさと恐怖を感じた。これはただのいじめの映画じゃない。社会の縮図そのものだ。

兄を助けたい妹と、それを拒絶する兄。子供たちの間で揺れ動く繊細な感情が痛いほど伝わってくる。大人の無力さ、見て見ぬふりをする空気感がリアルすぎて、鑑賞後もしばらく席を立てなかった。

音の使い方が天才的。子供たちの騒がしい声、ノラの息遣い、静寂。その全てが緊張感を生み出している。72分間、一瞬も目が離せない凄まじい没入体験だった。

被害者だった兄が、今度は…。いじめの連鎖という根深い問題を見事に描き切っている。誰かを単純な悪として描かないからこそ、観る者は自分自身の問題として考えさせられる。

主役の子役たちの演技が信じられないほど素晴らしい。特にノラ役のマヤ・ヴァンダービークの表情は、セリフ以上に多くを物語っていた。胸が締め付けられる衝撃のラストは必見。