【映画】生きる Living:カズオ・イシグロの脚本が素晴らしい、原作愛に溢れたリメイク
【追記】
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黒澤明監督の不朽の名作のイギリスリメイク。
カズオイシグロの脚本に痺れまくりました。
あらすじやネタバレなし感想を書いています。
生きる Living:あらすじ
1953年、第2次世界大戦後のイギリス・ロンドン。役所の市民課に勤めるウィリアムズ(ビル・ナイ)は、毎日同じことを繰り返し、仕事に追われる自分の人生にむなしさを感じていた。ある日、医師からがんで余命半年であることを告げられる。最期が近いことを知った彼はこれまでの味気ない人生を見つめ直し、残された日々を大切に過ごして充実した人生にしたいと決意する。やがて、彼の変化は無関心だった周囲の人々をも変えていく。
生きる Living:解説
黒澤明監督による『生きる』を、映画化もされた「日の名残り」などで知られるノーベル賞作家カズオ・イシグロの脚本でリメイク。第2次世界大戦後のイギリス・ロンドンを舞台に、仕事一筋で生きてきた男性が死期を宣告されたことで、自らの人生を見つめ直す。監督はオリヴァー・ハーマナス。『パレードへようこそ』などのビル・ナイが主演を務め、『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』などのエイミー・ルー・ウッド、『パーティで女の子に話しかけるには』などのアレックス・シャープ、『聖なる証』などのトム・バークらが共演する。
生きる Living:キャスト・スタッフ・公式サイト
- ビル・ナイ(ウィリアムズ)
- エイミー・ルー・ウッド(マーガレット)
- アレックス・シャープ(ピーター)
- トム・バーク(サザーランド)
- 監督:オリバー・ハーマナス
- 脚本:カズオ・イシグロ
- 原作:澤明 橋本忍 小国英雄
- 撮影:ジェイミー・D・ラムジー
- 美術:ヘレン・スコット
- 音楽:エミリー・レビネイズ=ファルーシュ
生きる Living:予告編
生きる Living:ネタバレなし感想
なんといってもカズオ・イシグロの脚本に尽きます。原作の朴訥としたナレーションから始まる独特なオープニングをスマートな会話劇で表現しているのは流石。ちゃんとイギリス人による主人公である事に意味を持たせています。
主人公Mr.ウイリアムズ演じるビル・ナイの圧巻の演技も必見です。思わず見入ってしまう繊細な演技がたまりませんでした。
ありがちなポリコレやジェンダー要素などの余計なアレンジもなく、原作愛に溢れた穏やかで優しいストーリーに仕上がっています。
よりスマートに、より現代的に、そしてより優しく温かく、原作を文字通り「リメイクしてアップデート」している部分が本当に素晴らしく、改めて70年前の作品をリメイクする意義を痛感しました。
後半めっちゃ泣きました。めちゃくちゃオススメです!
映画.comによる、カズオ・イシグロ氏のインタビューを交えたレビューが素晴らしいので是非
黒澤明:生きる
不朽の名作である、黒澤明監督の「生きる」はHD画質でU-NEXTで観ることができます。こちらを先に観ていた方が楽しめるかもしれません。
映画.comのレビューにもありましたが、これが戦後間もない日本の復興の最中、とても悲観的な世の中で黒沢監督が制作を決意し公開された事を踏まえると、重みが違ってきます。
地味で長い、そしてモノクロ。ですが、観る年齢によって感じ方がガラリと変わるこんな作品はなかなかないと思います。近々また観てみようと思います。
UHD環境をお持ちの方は4Kリマスターで鑑賞することをオススメします。未見ですがすごいらしいです…
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