映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』レビュー・評価|伊東蒼の渾身の告白シーン。映画史に残る傑作

お笑いコンビ「ジャルジャル」の福徳秀介が小説家デビューで発表した珠玉の恋愛小説を、『勝手にふるえてろ』『私をくいとめて』の大九明子監督が映画化した『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』。萩原利久が初の男性主人公の恋愛映画化で、冴えない大学生・小西が、一目惚れした女性・桜田との偶然の出会いから始まる、痛くて甘く、そして衝撃の真実へと導かれるストーリー。河合優実の圧倒的な存在感、伊東蒼の渾身の告白シーン、古田新太の深い人間味が織りなす最高純度のラブストーリー。第17回TAMA映画賞・特別賞を受賞し、映画史に残る新たな傑作として、SNSやレビューサイトで連日話題騒然です。
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は:ネタバレなし感想
いけすかないラブストーリー風のカバーアート。冒頭から、不思議系過ぎる会話の連続が苦手だわー、生きづらい系主人公って最近多いよねー、なんて軽い気持ちで観ていたら、誰もが絶賛している中盤の伊東蒼さんの独白に心を掴まれました。本当に凄い!
日常が当たり前にあることのありがたさ、コミュニケーションの難しさ、共感できることのありがたさが描かれており、中盤以降俯瞰で作品を観られなくなっている自分がいました。
先日観たアイライクムービーズにも似たノスタルジーに浸れる、痛々しい青春ドラマでした。
他レビューに散見される、キャラクターに対する文句、倫理的な批判、みんな同級生に文句を言ってるかのような物言いで低い点数つけてて、
ああ、そういう点でもこの作品は成功しているのだと思ったりしました。主人公小西は本当に嫌な奴なんですw
あと、最高の犬ちゃん映画でもあります。ラブラドールのさくらちゃん最高でした。
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は:作品詳細
公開日:2025年4月25日 製作国:日本 上映時間:127分 ジャンル:ドラマ/ラブストーリー
配給:日活
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は:予告
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は:キャスト・スタッフ
- 萩原利久(小西徹)
- 河合優実(桜田花)
- 伊東蒼(さっちゃん)
- 黒崎煌代(山根)
- 安齋肇(保安官)
- 浅香航大(加奈一朗)
- 松本穂香(母親)
- 古田新太(祖父)
- 監督・脚本:大九明子
- 原作:福徳秀介『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』(小学館刊)
- 撮影:中根成美
- 照明:宮本又男
- 録音:小野寺浩太郎
- 美術:竹内弘美
- 衣装:山本圭一
- ヘアメイク:山口美穂子
- 編集:古川加奈子
- 音楽:本岡信敬
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は:あらすじ
思い描いていた大学生活とはほど遠い、冴えない毎日を送る小西徹。学内唯一の友人・山根や銭湯のバイト仲間・さっちゃんとは、他愛もないことでふざけあう日々。ある日の授業終わり、お団子頭の女子大生・桜田花の凛々しい姿に目を奪われた小西は、思い切って彼女に声をかける。拍子抜けするほど偶然が重なり、ふたりは急速に意気投合する。会話が尽きない中、「毎日楽しいって思いたい。今日の空が一番好きって思いたい」と桜田が何気なく口にした言葉が、小西の胸を刺す。その言葉は、奇しくも、半年前に亡くなった大好きな祖母の言葉と同じだった。桜田と出会えたことに喜ぶ小西だったが、そんな矢先にある出来事が二人を襲う。人生を変える衝撃の事実が明かされるとき、この物語は最高潮を迎える。
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は:解説
本作は、単なる青春ラブストーリーではなく、人間の複雑で痛ましい感情を映し出した傑作である。監督・大九明子は、これまで女性主人公のリアルな人物描写を得意としてきたが、本作では初めて男性主人公の恋愛に挑み、その成果は圧倒的である。
主演・萩原利久は、思い悩み、揺らぎながらも前に進もうとする小西を、光と影を巧みに織り交ぜた演技で表現。一見地味だが、微妙な感情の揺らぎを見事に演じ出している。ヒロイン・桜田花を演じた河合優実は、凛々しさと脆さを兼ね備えた複雑な女性像を見事に体現。彼女の存在感とカリスマ性は、映画全体を牽引する。
本作において最も衝撃的なシーンの一つが、伊東蒼が演じるさっちゃんの告白シーンである。引きのショットで撮られた、延々と続く一人語りの中で、彼女の複雑で深い感情が吐露される。その長台詞を完璧に演じ切った伊東蒼は、この役でキャリアハイともいえる最高レベルの芝居を見せつけている。唯一のベテラン枠である古田新太も、人間らしさと哀しみを漂わせた名演を展開。
映像表現も見事である。大九監督は、スローモーション、フラッシュバック、心の声の挿入など、多彩な映像技法を駆使して、登場人物たちの内面を視覚化。スピッツの「初恋クレイジー」をはじめとする音楽の使い方も巧みで、劇中で奏でられる音楽がすべて登場人物による実演奏というこだわりが、作品に深い説得力をもたらしている。
最大の特徴は、物語の後半で一転する視点の転換である。観客の予期しない展開と、その展開が明かす真実は、作品全体に新たな意味を付与し、何度も見返したくなるような芸術的な構成を実現している。第37回東京国際映画祭コンペティション部門で出品された本作は、第17回TAMA映画賞で特別賞を受賞し、その高い評価が裏付けられている。
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は:関連サイト
- 公式サイト:https://kyosora-movie.jp
- 映画.com:https://eiga.com/movie/102476/
- Filmarks:https://filmarks.com/movies/118677
- JustWatch:https://www.justwatch.com/jp/%E6%98%A0%E7%94%BB/jin-ri-nokong-ga-fan-hao-kitomadayan-enaipu-ha
- IMDb:https://www.imdb.com/title/tt34278653
- 『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』キャストたちがキャリアハイの名演を見せる衝撃作 | カルチャーメディアNiEW:https://niewmedia.com/specials/kyousora_ednmr_wrmyo/
- 萩原利久&河合優実が大阪での舞台挨拶に登壇! 映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』 大阪舞台挨拶レポート | ぴあ関西版WEB:https://kansai.pia.co.jp/news/cinema/2025-03/kyosora.html
- 「全シーン良すぎる」「観終わった後に、すぐに立てなかった」SNSやレビューサイトで話題沸騰!『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』プライムビデオで配信開始 | BANGER!!!:https://www.banger.jp/news/143697/
- 萩原利久&河合優実は、異色のラブストーリーにどう挑んだのか?──映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』 | GQ JAPAN:https://www.gqjapan.jp/article/20250425-kyosora-movie-riku-hagiwara-yuumi-kawai
- 萩原利久 × 福徳秀介 × 大九明子 3人が語る映画「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」の舞台裏 – WWDJAPAN:https://www.wwdjapan.com/articles/2101529
- 萩原利久・ 河合優実・伊東蒼。初共演の3人が一番好きなもの〜映画『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』 | ananweb:https://ananweb.jp/categories/entertainment/52111
- 映画「今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は」主演・萩原利久さん 理解者は「一人いれば幸せ」|好書好日:https://book.asahi.com/article/15672704
- 萩原利久、河合優実にWインタビュー! 初共演作に込めた思い | ELLE:https://www.elle.com/jp/culture/movie-tv/a63669978/riku-hagiwara-yumi-kawai-2502/
- 萩原利久と河合優実が阪急電車でほほえみ合う、大九明子監督作「今日空」メイキング – 映画ナタリー:https://natalie.mu/eiga/news/618766
- 【前編】宇多丸『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』を語る!【映画評書き起こし 2025.5.8放送】 | TBSラジオ: https://www.tbsradio.jp/articles/95873/
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は:配信
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は:原作
今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は:SNSでの主なユーザーレビュー
「映画史に残る新たな最高傑作。エモいとはこういうことなんだ。爽やか系の青春ラブストーリーと見せかけて、人間のダークな部分をえげつなく描き切った最高濃度の人間ドラマだった。萩原利久、河合優実、伊東蒼の名演に、圧倒的な実在感を感じさせられた。特に伊東蒼の長台詞シーンは、映画でしかあり得ない壮絶さで、涙が止まりませんでした。」
「観終わった後、すぐに立てなかった。『今年の暫定ナンバーワン』とはこういう映画のことか。ポスターを見ると爽やかな青春ラブストーリーのように見えるが、実際は人間の深い感情と痛みを描き出した傑作。後半の展開は予想外で、それまで見てきたシーンすべての意味が変わってしまう。映像表現の巧みさ、音楽の使い方、俳優たちの演技力が、全て最高レベルで融合した作品です。」
「さっちゃんの告白は圧巻。あの長尺告白シーンに伊東蒼の表情が加わることで、心の叫びがスクリーンから飛び出してくるようでした。引きで撮られたカメラワークも秀逸で、ひとりの少女の複雑な感情が全て伝わってくる。スピッツを聴いて、言いようのない後悔や悲しみに襲われるラスト。心が壊れるかと思いました。」
「人間って哀しくて可笑しいことを改めて感じさせてくれた。大九明子監督は、冴えない男性主人公をこんなに素敵に描き出せるんだ。光と影を織り交ぜた萩原利久の演技、河合優実の凛々しくも脆い佇まい、古田新太の深い人間味。登場人物たちが活き活きと生きている。個性的かつリアリティあふれる人物造形は、観客の心を揺さぶります。」
「HSPの傾向を持った主人公の心の内側に深く寄り添う作品。ネガティブに考えてしまう癖、相手の気持ちを先回りしてしまう不安、そうした繊細さんの心理が丁寧に描かれている。その後半での視点転換によって、すべてが新しい意味を帯びてくる。複雑で難解な感情を言語化し映像化するのは難しいはずなのに、この映画はそれを見事に成し遂げている。」
















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