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管理人ayu

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【映画】ジュリア(s):4つの人生を見事に描いたマルチバース作品

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もしもあの時行動していたら(していなかったら)と、誰しも思う人生の選択を、実に巧妙にマルチバースモノに落とし込んで描いた傑作ヒューマンドラマ。自分の人生も選択の連続であったことを思い出さずにはいられません。

SFに寄せすぎないバランスも良く、主演のルー・ドゥ・ラージュさんの演技に鳥肌でした。

まとめ、ネタバレなし感想を書いてみます。

ジュリア(s):あらすじ

2052年のパリ。80歳の誕生日を迎えたジュリアは、これまでの人生を振り返りながら、もしもあの時違う選択をしていたらどうなっていたのかと想像を巡らせる。

17歳の秋、ピアニストを目指していた彼女は、ベルリンの壁崩壊のニュースを受けて友人たちとベルリンへ向かう。

その日、バスに乗り遅れていたら、本屋で運命の出会いがなかったら、コンクールの結果が違っていたら、車の運転を自分がしていたら――そんな些細な出来事が枝分かれし、4つの並行世界のジュリアの人生が描かれる。

それぞれの人生は決して楽ではないが、愛する人々とのかけがえのない日々に満ちている。

どんな選択をしても、ジュリアが選び取った“今”につながる大切な道だったことが、物語の中で静かに示されていく。

ジュリア(s):解説

『ジュリア(s)』は、オリヴィエ・トレネ監督による2022年製作のフランス映画で、彼にとって長編デビュー作となる。

短編『ピアノ調律師』でセザール短編賞を受賞した監督が、自身の得意とする音楽と人生の機微を融合させた作品だ。

主演は『ブラックボックス:音声分析捜査』で知られるルー・ドゥ・ラージュ。共演にラファエル・ペルソナ、イザベル・カレ、グレゴリー・ガドゥボワ、エステール・ガレルといったフランス映画界の実力派が揃う。

物語は2052年のパリ、80歳の誕生日を迎えたジュリアが自らの人生を振り返り、17歳のときの些細な選択が4つの異なる人生を生み出すという構成。

パリ、アムステルダム、ベルリン、ニューヨークを舞台に、人生の分岐点や偶然、選択の重みを多元的に描き出す。音楽や映像美も高く評価され、人生の豊かさや後悔、希望を繊細に映し出すヒューマンドラマとなっている。

ジュリア(s):キャスト・スタッフ

キャスト
  • ルー・ドゥ・ラージュ(ジュリア)
  • ラファエル・ペルソナス(ポール・ソレル)
  • イザベル・カレ(アンナ・フェインマン)
  • グレゴリー・ガドゥボワ(ピエール・フェインマン)
  • エステール・ガレル(エミリー)
  • セバスチャン・プードル(ガブリエル)
  • ドゥニ・ポダリデス(ヴィクトル)
  • マルクス・グラーザー(マルクス)
スタッフ
  • 監督:オリビエ・トレイナー
  • 製作:ワシム・ベジ ステファーヌ・セルリエール
  • 脚本:カミーユ・トレイナー オリビエ・トレイナー
  • 撮影:ロラン・タニー
  • 美術:フィリップ・シフル
  • 音楽:ラファエル・トレイナー

ジュリア(s):予告編・公式サイト

ジュリア(s):ネタバレなし感想

歳を取り過去を振り返ると、人生のターニングポイントは意外と沢山あるもんですよね。

交通事故なんかは本当に絶妙なタイミングで引き起こるものですし、普段行かない飲み会でたまたま出会った人とか、行きつけのバーで隣になった人とか、奇跡のような出会いもありますね。

パリのピアノ工房の一人娘として生まれ、厳しい父親の教育のもとピアニストを目指す才能ある高校生時代ジュリアが、1989年のベルリンの壁崩壊という事件をきっかけに「もしもあのとき~」の人生の分岐をマルチバースモノとして、実に4つの人生の分岐を並行して大変丁寧に描いています。

山あり谷ありな、様々な転機を迎えることになるジュリアちゃんの、4つの人生を演じる主演のルー・ドゥ・ラージュさんの演技が素晴らしかったです。もちろんメイクアップの技術もすごいのですが、実に高校生から老年までを演じているため、それぞれの年齢×4パターンの驚異的な演じ分けは圧巻でした。

アーティスト的なジュリア、ピアノをやめてやさぐれちゃったジュリア、早々に結婚して幸せの絶頂のジュリア、結婚はしたものの上手く行かずやさぐれちゃうジュリア…

是非その細かな演じ分けの妙を本編で楽しんでいただきたいです。

果たしてどの人生が良かったのか、どこがピークだったのか、等とは一口で言えない程の、ジュリアの人生の様々なターニングポイントが4つ分あるため煩雑になりそうなところ、それぞれがリアリティたっぷりに、テンポ良く違和感なくストーリーが進む脚本と演出が大変素晴らしかったです。

観ている者は主人公ジュリアの選択を眺めながら、「人生のままならなさ」をまざまざと突きつけられます。

どんな選択をしようとも、人生にはそれぞれにちゃんと意義があるのでは、と前向きな気持ちにさせられる、とても優しくて深い作品でした。某エブエブの数百倍オススメです!

ジュリア(s):関連サイト

ジュリア(s):配信

人生の分岐を描いた作品:2つの人生が教えてくれること

ジュリア(s)を観終わって真っ先に思い出したのはNetflix映画の傑作「2つの人生が教えてくれること」でした。

こちらはアニメーター志望のリリ・ラインハート演じるナタリーが大学卒業前に「妊娠したら」「妊娠しなかったら」の2つの人生を同時進行で描いた作品。

こちらも負けず劣らず素晴らしい作品でした。

人生の分岐を描いた作品:ラン・ローラ・ラン

1998年ドイツ映画の名作「ラン・ローラ・ラン」も同様の作品ですね。

久しぶりにまた観たくなってきました(ほとんど内容を覚えていませんw

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人生の分岐を描いた作品:アバウト・タイム~愛おしい時間について

マルチバース的作品ではありませんが、julia(s)同様人生の分岐を扱っていて、且つ傑作タイムリープもの作品の「アバウト・タイム~愛おしい時間について」もオススメです。

ジャケットの雰囲気よりもずっと「人生とは」と考えざるを得ない、深みのあるヒューマンドラマです。

NetflixまたはAmazonレンタルで視聴可能です