クリスチャン・ベイル主演『マシニスト』は極限の不眠症と罪悪感に追い詰められる男のサイコスリラー。あらすじ・キャスト・配信情報を徹底解説

映画『マシニスト』のストーリーや見どころ、制作背景をわかりやすく解説。不眠症が生み出す心理ドラマと主演クリスチャン・ベイルの異常な役作りが注目を集める本作について、キャスト・配信・レビューもあわせて詳しく紹介します。
マシニスト:ネタバレなし感想
役作りのために30kgの減量をした、クリスチャン・ベイルの凄い演技とダークで不穏な演出が相まって、孤独すぎる主人公トレバーのことが終始目が離せませんでした。
あちこちに散りばめられた仕掛けが、ラストに回収する美しい展開、
「あれはどうだったのか」と鑑賞後も尾を引く、ミスリードと余白がたっぷりで観客を翻弄させる素晴らしい脚本が光る傑作スリラーでした。
青みがかったカラーと不可解な出来事の連続で、なぜか傑作ドラマ「セヴェランス」を思い出してしまいました。
面白かった!
マシニスト:予告
マシニスト:あらすじ
とある工場で平凡な機械作業員として働くトレヴァー。彼は原因不明の不眠症でここ1年間まともに眠れず、体がまるで骸骨のように痩せ細って、周囲の人々を心配させていた。
そんなある日、彼は自宅の冷蔵庫のドアに不気味な貼り紙がしてあるのを見つける。それと前後するように、彼の身の回りで不可解な出来事が次々と起こり始める。
トレヴァーは何者かが自分に対して良からぬ陰謀を張り巡らせているのではないかと疑うが……。
マシニスト:解説
『マシニスト』は2004年製作、スペイン・アメリカ合作のサイコスリラー映画です。監督はブラッド・アンダーソン、主演はクリスチャン・ベール。
ベールは本作のために30kgもの減量を敢行し、骨と皮だけの姿で主人公トレバーを演じ、その役作りは世界的に話題となりました。物語は、極度の不眠症で1年間眠っていない機械工トレバーが、現実と幻覚の境界が曖昧になる中、不可解な事件に巻き込まれていく様子を描きます。
カフカ的な不条理、ドストエフスキー『罪と罰』を想起させる実存主義的テーマ、そしてヒッチコックやポランスキーを彷彿とさせる映像美と演出が特徴。
撮影はスペイン・バルセロナで行われ、ヨーロッパ映画的な乾いた映像と緻密な心理描写が際立っています。
第96回アカデミー賞長編アニメーション映画賞ノミネートなど、世界中の映画賞で高く評価されました。
マシニスト:配信
マシニスト:SNSでの主なユーザーレビュー
主演クリスチャン・ベイルの“激やせ”ぶりとリアルな精神崩壊の描写に圧倒されました。睡眠不足の不安と不安定な現実感が全編に満ち、恐ろしさと同時に切なさもある作品でした。消えていく自我や罪悪感の描写が妙に身につまされ、簡単には忘れられない。
悪夢のような映像世界と不穏な音楽。終盤で明かされる“彼の罪”にゾッとしました。現実と妄想、夢が複雑に絡みあう演出は、一度観ただけではすべてを理解しきれない重層さ。再見が推奨される映画。
二度観ると伏線の多さに驚かされます。ベイル以外のキャストもそれぞれ怪しげで、不眠症に苦しむ人間のリアルな姿に共感。後味が苦く、考え込む余韻があるのも高ポイント。
重苦しい雰囲気が最後まで続くが、ストーリーが緻密で引き込まれる。ベイルの身体改造と存在感に加え、画面全体の色調・ライティングが主人公の精神世界を見事に表現していた。
物語後半のサスペンスと、主人公の“孤独との闘い”が圧巻。人間誰しもが持つ後悔や恐怖、贖罪のテーマをひたすら突き詰めた作品。解釈次第で全く違う印象を抱ける名作です。
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