韓国ノワール『貴公子』――謎の男と遺産争いが疾走する極限サスペンス、キム・ソンホの怪演と圧巻アクションの魅力を徹底解説
韓国アクションノワールの新境地として注目を集めた「貴公子」。病気の母を支えながら地下格闘技で生計を立てる青年・マルコの前に現れた“貴公子”と呼ばれる謎めいた男、そして巨額の遺産をめぐる命がけの攻防――予測不能な展開と圧巻のアクション、美しくも恐ろしい“貴公子”の存在感で観る者を虜にする極上のサスペンスがここに誕生。
貴公子：ネタバレなし感想
「新しき世界」のパク・フンジョン監督作。評判通りの面白さ！
スタジオドラゴンの傑作ドラマ「海街チャチャチャ」のホン班長(キムソンホ)があの雰囲気のままおどけた調子でバイオレンスしていてのけぞりました。
なんならホン班長そのものだという世界線も、なんて妄想までしてしまいましたw
中盤までどういう話なのか掴みづらい、面白い構成。新しい空気を感じる韓国ノワールの傑作でした。
ラストの切れ味が最高！お見事でした。
貴公子：作品詳細
原題：귀공자（The Childe） 製作年：2023年 公開日：2024年4月12日 製作国：韓国
上映時間：118分 ジャンル：アクション／ノワール／サスペンス 配給：シンカ
貴公子：予告
貴公子：あらすじ
フィリピンで病気の母のために闇地下格闘で日銭を稼ぐ青年・マルコ。ある日、今まで行方不明だった韓国人の父からの依頼を受け、韓国へ向かうことになる。機内で出会ったのは、自らを「友達（チング）」と名乗る笑顔の謎の男“貴公子”。しかし彼はマルコに執拗に付きまとい、次第に正体不明の脅威を現す。韓国の地で遺産相続を巡る争いに巻き込まれたマルコは、貴公子や御曹司ハン、弁護士ユンジュらの駆け引き、裏切り、暴力の渦に飲み込まれていく。予測不能な展開と熾烈な攻防、最後に生き残るのは誰か――。
貴公子：解説
「THE WITCH／魔女」シリーズのパク・フンジョン監督が、新たな韓国ノワール・アクションとして生み出した本作。主演は「海街チャチャチャ」で大ブレイクしたキム・ソンホで、映画初主演とは思えぬ存在感を発揮。美しい笑顔の裏に狂気とコミカルさを併せ持つ貴公子、極限状態に追い詰められるマルコ、熾烈な遺産争いの人間模様と極上のバイオレンス演出が際立つ。銃撃戦、カーチェイス、肉弾戦といった徹底的なアクションはもちろん、逃走劇の緊迫感とギミック溢れるストーリーが絶賛された。観客の予想を裏切る二転三転の展開と、最後まで読めない“貴公子”の本当の狙いが、韓国映画の新たな金字塔を打ち立てている。
貴公子：キャスト・スタッフ
- キム・ソンホ（貴公子）
- カン・テジュ（マルコ・ハン）
- キム・ガンウ（ハン）
- コ・アラ（ユンジュ）
- チョン・ラエル（ハン・ガヨン）
- 監督・脚本：パク・フンジョン
- 音楽：Mowg（モグ）
- 撮影：シン・テホ
- 配給：シンカ
貴公子：関連サイト
- 公式サイト：https://synca.jp/kikoushi/
- Filmarks：https://filmarks.com/movies/110605
- 映画.com：https://eiga.com/movie/100950/
- JustWatch：https://www.justwatch.com/jp/映画/the-childe/
- IMDb：https://www.imdb.com/title/tt27534328
貴公子：配信
貴公子：SNSでの主なユーザーレビュー
キム・ソンホの“貴公子”の怪演がとにかく圧巻。笑顔が妙に不気味で、純粋な善人なのか、それとも悪魔なのか、最後まで目が離せなかった。敵か味方かわからない緊張感、巧みな伏線、展開のスピード感がとても気持ちいい。長尺のアクションでも中だるみせず、エンタメとしての完成度が高いと感じた。
暴力と逃走、そして家族や血縁をめぐるテーマがギュッと詰まっていて、ノワールの醍醐味が存分に味わえる。コミカルさもあり、重苦しくなり過ぎないバランスが絶妙。貴公子というキャラクターは韓国映画の中でも一二を争う“クセ者”で、是非またシリーズで観てみたいと思わせる存在感。
ストーリー展開がジェットコースター級で飽きさせない。どんでん返しも満載で、緻密に計算された演出と脚本に感心させられた。「THE WITCH／魔女」シリーズ同様、アクションの見応えが特に光っている。配信で見直しても新たな発見があり、繰り返し観たくなるタイプの映画だと思う。
マルコという主人公の弱さや葛藤にも共感でき、生き抜く意思の力強さも感じられた。それ以上に“貴公子”の予測不能さが全部持っていく。バイオレンスな描写も多いけれど、単なる残虐さじゃなく人間ドラマとしても厚みがあり、ラストには納得させられた。
カーチェイスや格闘シーン、どれも迫力があり脚本も緩みがない。韓国映画の完成度の高さを改めて感じた。配信後は口コミでもさらに人気が広がりそう。